雪化粧

イメージ 1琵琶湖近江路はビジターとしては情緒ある雪化粧を満喫できた。
近江八幡駅手前から突如一面の雪。
田畑は蛍光塗料で塗りたくった騒がしい白色で日光を反射する。
雪の精も未だ子供だ。
彦根に近づくと、雲が垂れ込み、薄暗く、降雪は容赦ない。
本格的雪国に招待されたのだ。
「黙って雪の掟に従え」と、中年の雪の精が呂音で迫る。
長浜駅前では23歳の若者が暖房を効かせた車で、笑顔で待ち受ける。
読誦の必要もない若さの強さ。
精はひとまず、静観するしかないだろう。
帰路は、琵琶湖も比良山も見えず、暗い雪の中を走る。
新快速あっぱれの走り。近江八幡を過ぎると、雪の痕跡もない。
日常の寒空が夕日を浴び、そして暮れていく。