幸い、イトーヨーカドーはメガドンキに生まれ変わりました。また、LIVINモールは広島を拠点とするゆめタウン姫路に今夏、開業の報があります。
イトーヨーカドーのショッピングの楽しさ、店や商品の信頼感演出と言った、情緒感訴求のスタイルは、方向性がなかなか見いだせないようです。
メガドンキを訪れ、最初に感じたのはダイエーの大型店を初めて目にしたときと同様でした。合理性追求と上位メーカー商品の廉価販売です。競合相手が出現すると、PB商品を並べ、イトーヨーカドーが惣菜や小分け姿勢など、顧客利便性を見せ始めました。
ダイエー中内氏は、あくまで合理性追求をアピールしてましたが、人件費を含め、販売管理費が他店より嵩み、直接的競合に既に負ける状態で、他業種に目を向けましたが、借金だけが膨らみ、自滅の感があります。
百貨店は、指示してくれるのが、訪日外人に移りつつあり、厳しさは徐々に増してるように感じます。その中でも姫路の訪日観光客は、姫路城だけなのかもしれません。
モールの閉店も、近隣にコスモスが出店し、マックスバリュからも周囲を包囲され、苦しさは増すばかりでした。
東京勤務中は、営業マンと一緒に、新商品案内で、西友ストア、イトーヨーカドー、セブンイレブン、ダイエー本部には、年に各2回は、商談に付き合いました。
自社との関係性もありましたが、イトーヨーカドーやセブンイレブンの導入決定の喜びが一番うれしかったことが思い出されます。自分が開発した商品が、次々と定番に決定していくのは、自分史でも勢いの良い時代と重なりました。姫路の閉店でも、イトーヨーカドーが最も印象的でした。
メガドンキ、トライアル、コスモスの今とダイエーの時代の違いは、高齢になったからかもしれませんが、「安ければ良い。業界で3~5位以下でもかまわない」。また、業界で5位以下商品も30年前に比し、トップ企業と品質差が感じられないもの多数状態でもあります。コーラやマヨネーズなど越えられないモノも多くありますが、買い物時バラエティたっぷりの楽しさが、上位寡占の上位量販店と違います。
ゆめタウンは情緒性訴求の巻き返しなのか、暫く楽しみです。