義経千本桜の歌舞伎と能

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松竹大歌舞伎の地方興業。
赤穂文化会館(ハーモニーホール)で妻と鑑賞。
義経千本桜。
時代考証も歴史事実も矛盾を承知の物語。

能と違って、興行側の表に出るプロ意識の差は歴然。
能は自らの活動を興業と認識してないように思う。
彼らにしてみれば、これだけ精進してるのだから
勝手にプロを自任しても文句ないだろう、と満足なのだろうか。
脚本家、演出家、舞台監督、振り付け師も不在。
能の一部である謡曲をたしなむ立場からの疑問だ。
学生時代から能に親しんできたので
歌舞伎は大衆芸能、
能は上流社会の舞台劇術と思ってきたが
その後の改革で差が出たのではないか。

芸能をアジアでモンゴロイドだけで芸術に高めたのは日本の能だけである。
と言う説がある。
今でも、それを誇りに感じてるのだが。

歌舞伎の役者側も、縁者だけで、かつ女性排除の囲い込み
閉鎖カルテルと言う意味では唯我独尊だ。
しかし、染五郎など歌舞伎役者は
興業を学ぶため、俳優として励む姿は真摯だ。

見せ所が素晴らしい。
華のある役者の配し方もこころにくい。

今回は「片岡愛之助」だ。
「雨の五郎」の曾我五郎役。
義経千本桜」の主馬小金吾役

能も大阪の山本能楽堂の試みを拡大して欲しい。