プリンタートプリンターインクの経済学

関西大手の家電量販店にエプソンの複合プリンターが4,980円で特売。
細かなスペックは不明だが、
概ね通常9,500~12,000円くらいで販売されてる普及版だ。

11月2日、エステー産業がキャノンを提訴。
キヤノン製のプリンターが純正品のインクしか使えない様式になっているのは
独占禁止法違反に当たる、と。
純正品でないインクカートリッジを製造する会社が「キヤノン」に損害賠償を求め
提訴した。

エプソン複合プリンター4,980円を店頭で見て、この新聞記事を思い出した。
つまり、4色セットとプリンターが同じ価格なのだ。
このプリンターを購入しようかと一瞬思った。
しかし、インクの在庫が未だ8本あるので、形式が異なる4,980円タイプ購入は
損である。
さすが、強欲経済人はよく考えている。

似たようなシステムに携帯電話がある。
電話機自体は1円とか0円。
しかし、通信料が高い。
これも、15年位で徐々に崩れてきているが
まだこの図式は健在だ。

電波には、元々エステー産業の様に代替は無い。
プリンターは消耗品ではあるが、
携帯ほどの普及率も消耗品度も高くない。
つまり競争性は低い。
崩れる心配も少ない。

かつ、家電量販店間でもおそらく阿吽の情報交換で
定価を守る。
メーカーにも小売店にも美味しい話だ。

キャノンやエプソンが嫌なら買わなければ良いのだが
これも携帯と同じで、
エプソン、キャノンに次いで、大きく離されブラザー。
更にヒューレットパッカーしかない。
これらは弱小グループは量産効果が低いのか、インクも高い。
むしろプリンターは高い、インクは高いの2重苦で同情したくなるほどだ。

消費者は選択の余地が無いことは確かだ。

通販でも高いのだから、メーカーの締め付けも
理想的なシステムなのだろう。
本や化粧品と同類だ。

本は中古もあるが
インクに中古は馴染まない。
エプソン、キャノンは大したものだ。

どのようになれば
経済原則で安くなるのか。