美味しい食塩の根拠

友人が、「美味しい塩」を推奨されて、パンを作ったところ、美味しかった。
何故、美味しいのか、本当に美味しいのか、理由を調べて欲しい、
と要望された。


赤穂あらなみ塩、命の塩 ぬちマース、ひんぎゃの塩、伯方の塩など、
135種の品質調査報告書がある。
「塩の違いによる味への影響は?!」など、“科学的”報告は、旧専売公社の研究団体(財)ソルト・サイエンス研究財団が多い。

化学物質としての塩化ナトリウムと比較すると、モニターは評価可能。
しかし、市販の精製塩といわゆる美味しい天然塩と比較すると、
識別不可であった。
只、漬け物で白菜とタクアンで有為差があったとの報告である。


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ここで、丁度読み終わった本を参考にしてみたい。

「フードトラップ」(食品に仕掛けられた至福の罠)マイケル・モス著、本間徳子訳。
アメリカの大手食品会社、農畜産業などが如何に巧妙にマーケティング活動をしてきたか。
モニター調査法、商品開発手法は驚くほど科学的。
科学的であるが故に、消費者の味覚に対する至福ポイントを見出すことができた。特に甘味。
又、畜産酪農産物が余剰になると、「チーズバーガー」なる見事なメニューが開発された。
マーケティング活動はいつでも事業者対応であり、資金も供される。
結果、アメリカの家庭で調理する人が加工食品へ移行し、至福の味覚開発で、過食が常態。
肥満が極限に達するようになってきた。
只、直近ではメーカー側から是正の動きが出てきた。つまり「健康」訴求が“売り”に繋がる手法も見出されつつあるからだろう。500ページ余。
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(財)ソルト・サイエンス研究財団は食塩を守る立場。
一方で、
天然塩=“やはり
美味しい 
と言う思考停止パターン評価者も多い。

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